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AI駆動開発の実運用ノート No.108スカッシュマージの消失事故を自分の手で起こす
AI と併走してチケット販売サービスを本番運用まで到達させた記録を、そのまま文字に残しています。今回は第4部「規律の仕組み化」から、「わざと事故る」のお話です。
なぜ、わざわざ自分で事故を起こす必要があるのか。
この事故が「エラーの出ない事故」だからです。 エラーが出る失敗なら、説明を読むだけでも警戒できます。しかしスカッシュ消失は、コマンドが成功し、画面上は何の異常もないまま、実装済みのコードが消えます。
文章で「怖い」と読んでも警戒心は残りません。 自分の手で一度、正しい変更が黙って消えるのを見ておく必要があります。
用意するのは、同じファイルを触る大小2本のPRです。どちらもそれ自体は正しい変更にします。 大きいほうは複数ファイルの共通化、小さいほうはそのうち1ファイルへの追記、といった形です。
成功の判定はこうなります。 まず、squash マージでエラーも警告も一切出ないこと。 これが確認できれば「気づけない」を体感できています。 次に、消えた変更を自分で見つけられること。 そして、フックを有効にした状態で同じ操作をしたときに止まること。 最後に、通常マージなら履歴が残るので復元できることまで確かめてください。
事故のあとに問うべきは「いつ気づけたか」です。次にそのファイルを触るときか、最悪はリリース後になります。
つづく